PED法の合併症
日本整形外科学会では、2005年以来毎年脊椎内視鏡下手術の現状を把握するために、全国アンケート調査を実施してきています。アンケートの回答率は2016年には2034施設中1746施設(86 %)から回答を得ております。その報告書によると、ヘルニアに対する従来からの内視鏡手術であるMED法は減少傾向にあり、PED法は増加傾向にあります。2016年の脊椎内視鏡下手術16,160件中PED法は3,298件(20 %)になっています。それにつれPED法の合併症も増加傾向にあり、2016年は報告された脊椎内視鏡下手術全合併症365件中48件(13 %)に生じています。最も多いのは硬膜損傷27件(56 %)、次いで馬尾・神経根損傷10件(21 %)になっており、術後血腫も3例(6 %)に生じています。(石井 賢.日本整形外科学会誌. 2018; 92: 56-62)