椎間板レベルのヘルニア

 PED法の最もよい適応で、経椎間孔法で手術します。骨切除は基本的に必要でなく、内視鏡手術器具を椎間板内に直線的に挿入してヘルニアを摘出します。また、手術器具を椎間板の背側に移動して脱出したヘルニアも摘出できます。しかし、ヘルニアを摘出するまで神経を確認できませんので注意が必要です。

4--1図4-①.L5/S1椎間板レベルのヘルニア(赤矢印)
10歳代 男性 主訴:左腰下肢痛

 

 

 

 

4-2図4-②.腰椎は痛みのため立位正面像では右に傾き(側弯)、側面像では前曲がり(後弯)になっています。

 

 

 

 

4-3図4-③.経椎間孔法で手術。 手術時間60分

左上窓:術中レントゲン透視像、中央:術中内視鏡視像
ヘルニア(インジゴカルミンで青色に染色)を鉗子で摘出しています。

手術中に下肢痛が軽減し、足が軽くなったと言われました。

 

4-4図4-④.術後6ヶ月

術後6時間で歩行を開始。手術翌日には下肢痛消失しており3日で退院。

術後3ヶ月から部活を再開し、以後完全復帰しています。