経皮的内視鏡下腰椎椎間板摘出術(PED法またはPELD法:Percutaneous Endoscopic Lumbar Discectomy)は、腰椎椎間板ヘルニア(図1)への超最小侵襲脊椎手術であり、外径6-8mmの脊椎内視鏡下に鉗子・ラジオ波凝固器具・ドリルなどを用いて経皮的にヘルニアを摘出する手術法です。
通常では数週間の入院が必要なところ、PED法では数日での退院が可能となります。
PED法は近年、手術手技や器具(図2)の発展により、すべての腰椎椎間板ヘルニアに対して適応できるようになり、さらにヘルニア以外の様々な脊椎疾患に適応が拡大されつつあります。最大の特長は手術侵襲が極めて少ないことです。
腰椎椎間板ヘルニアに対するPED法には大きく分けて、①経椎間孔法 ②経椎弓間法 ③経椎弓法の3つの進入法があります(図3-①.②.③)。経椎間孔法は器具が細くて長いPED法に特徴的な進入法で、骨切除することなく腰椎の後側方の椎間孔から椎間板ヘルニアに直線的に到達することができます。経椎間孔法には床面に対して20 – 40°の角度で脊柱管内に侵入する方法と50 – 70°の角度で脊柱管外の椎間孔部に侵入する方法があり、狭義では前者を経椎間孔法、後者を後側方法と呼ぶこともあります。経椎弓間法は経椎間孔法で手術できないときに腰椎後方の椎弓の一部を骨切除してヘルニアに達します。経椎弓法は頭側移動したヘルニアに対して、経椎弓間法より骨切除量を少なくするため、椎弓の中央に穴をあけ、この穴からヘルニアを摘出します。ヘルニア以外の脊椎疾患に対して多くは経椎弓間法の手技の拡大になります。(文責:浦山茂樹)
通常では数週間の入院が必要なところ、PED法では数日での退院が可能となります。
PED法は近年、手術手技や器具(図2)の発展により、すべての腰椎椎間板ヘルニアに対して適応できるようになり、さらにヘルニア以外の様々な脊椎疾患に適応が拡大されつつあります。最大の特長は手術侵襲が極めて少ないことです。
腰椎椎間板ヘルニアに対するPED法には大きく分けて、①経椎間孔法 ②経椎弓間法 ③経椎弓法の3つの進入法があります(図3-①.②.③)。経椎間孔法は器具が細くて長いPED法に特徴的な進入法で、骨切除することなく腰椎の後側方の椎間孔から椎間板ヘルニアに直線的に到達することができます。経椎間孔法には床面に対して20 – 40°の角度で脊柱管内に侵入する方法と50 – 70°の角度で脊柱管外の椎間孔部に侵入する方法があり、狭義では前者を経椎間孔法、後者を後側方法と呼ぶこともあります。経椎弓間法は経椎間孔法で手術できないときに腰椎後方の椎弓の一部を骨切除してヘルニアに達します。経椎弓法は頭側移動したヘルニアに対して、経椎弓間法より骨切除量を少なくするため、椎弓の中央に穴をあけ、この穴からヘルニアを摘出します。ヘルニア以外の脊椎疾患に対して多くは経椎弓間法の手技の拡大になります。(文責:浦山茂樹)
腰椎椎間板ヘルニア(図1)
椎間板はよくアンパンに例えられます。ヘルニアは中のアンコである髄核がパンである線維輪を破って神経を圧迫している病態です。
手術器具(図2)
直径8 mm、長さ165〜210 mmの外套管の中にレンズが詰まったスコープを挿入してヘルニア病変部に達します。スコープの中にある管腔に鉗子を挿入してヘルニアを摘出します。